CloudflareのCEOが語った「AIに強い仕事」の分類
Cloudflareのマシュー・プリンスCEOが、AIの台頭によって職種ごとの価値が大きく変わると発言し、注目を集めています。彼の見立てによれば、AIの影響を比較的受けにくいのは「builders(作る人)」と「sellers(売る人)」の2種類。一方で、「measurers(測定・分析する人)」はAIに置き換えられやすいと述べました。
この分類はシンプルですが、なかなか鋭い視点を持っています。「測定・分析する人」というのは、データを集めて評価レポートをまとめたり、KPIを追いかけたりする業務を指します。こうした作業は、AIが非常に得意とするパターン認識や大量データの処理と相性が良く、自動化が進みやすいわけです。
「作る人」と「売る人」がAIに強い理由
では、なぜ「作る人」と「売る人」は比較的安全だとされるのでしょうか。
「作る人(builders)」については、創造性や文脈の理解が求められる仕事が中心です。コードを書くエンジニア、デザインを考えるクリエイター、新しいサービスを企画するプロダクト担当など、ゼロから何かを生み出す役割がここに含まれます。AIはあくまで補助ツールとして機能しますが、何を作るか・どんな価値を込めるかという判断は、まだ人間が担う部分が大きいと言えます。
「売る人(sellers)」については、対人関係や信頼の構築が核心にある仕事です。営業やコンサルタント、コーチングなど、相手の感情や状況を読みながら動く職種は、AIが苦手とする領域です。人が人から買う、という行動原理はAI時代にも根強く残るでしょう。
一方の「測定・分析する人(measurers)」は、たとえばウェブ広告の効果測定や財務データの集計レポート作成、アンケート結果のまとめなど、定量的な評価を行う業務です。こうした作業こそ、AIツールがすでに高いパフォーマンスを発揮しはじめている領域です。
あくまでCEOの見解として受け取る
ただし、この発言はあくまでCloudflareという企業のトップによる見解であり、将来を確定的に予測したものではありません。実際には、「測定・分析する人」であっても、インサイトを経営判断に落とし込む役割や、分析の設計自体を担う上流工程はまだまだ人間の力が必要です。プリンスCEEの発言は、大きな方向性を示しているものの、職種そのものが消えると断言しているわけではない点は押さえておきたいところです。
フリーランスへの影響
この話題はフリーランスにとってもひとごとではありません。たとえばフリーランスのライターであっても、「決まったフォーマットで情報をまとめるだけ」の仕事は、AIによる自動化の対象になりやすいです。逆に、クライアントの課題を深く理解して独自の切り口で表現する仕事や、読者との関係を意識して発信を設計する仕事は、「作る人」に近い領域と言えます。
同様に、自分の専門知識やサービスを直接クライアントに提案・販売するフリーランスは、「売る人」としての側面も持っています。SNSで信頼を積み上げながら案件を獲得している人や、コーチング・コンサルとして関係性を軸にビジネスをしている人は、この文脈で言えば比較的安定した立ち位置にあると言えそうです。
一方で、「データ集計や分析レポートの作成を主な業務にしている」「定型作業の代行がメインの収入源になっている」という場合は、今後2〜3年でAIツールとの競合が生まれてくる可能性があります。今すぐ仕事がなくなるわけではありませんが、自分のスキルセットを少しずつ「作る」「売る」方向にシフトしていくことを意識し始めるタイミングとしては悪くないでしょう。
まとめ
今すぐ何かを変える必要はありませんが、プリンスCEOの発言は、自分の仕事の中で「AIに渡せる部分」と「自分にしかできない部分」を整理するきっかけとして使えます。まずは自分の業務を「作る・売る・測定する」で分類してみるだけでも、次の一手が見えてくるかもしれません。

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